シャープネスを追求し、高解像度時代に求められる描写力を備えたズーム全域F2.8の大口径標準ズームレンズ
高解像度時代のカメラボディ性能を極限まで引き出すため、ソニーの最先端技術を惜しみなく投入し、ズーム全域でF2.8の明るさを実現する大口径標準ズームレンズ。
新開発の超高度非球面レンズ「XA(extreme aspherical)レンズ」1枚を含む計3枚の非球面レンズが諸収差を補正。
ズーム全域で中心から周辺まで高い解像性能を実現し、被写体を細部に至るまで精密に描写します。
また、ED(特殊低分散)ガラス1枚とスーパーEDガラス1枚が色収差を良好に補正し、色づきの少ないキレイなぼけ味を実現。
コーティングにはソニー独自技術のナノARコーティングを採用し、高コントラストでヌケの良い描写性能を発揮します。
また、フォーカス停止位置精度に優れた「ダイレクトドライブSSM(DDSSM)」の採用と制御の最適化により、静止画・動画を問わず精緻なピント合わせを実現。
マニュアルフォーカスの操作性向上、AF/MFスイッチやフォーカスホールドボタン、ズームロックスイッチの搭載、防塵防滴に配慮した設計など使いやすさにもこだわっています。
使用頻度の高い24mmから70mmまでをカバーしているため、スナップ、ポートレート、風景撮影など幅広いジャンルで活躍します。
レンズ構成:13群18枚
最短撮影距離:0.38m
最大撮影倍率:0.24倍
焦点距離イメージ:36-105mm(*)
フィルター径:φ82mm
大きさ:最大径φ87.6mm、全長136mm
質量:約886g
* 撮像素子がAPS-Cサイズのレンズ交換式デジタルカメラ装着時の35mm判換算値(mm)
※ 防塵・防滴に配慮した構造になっていますが、ほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではありません
これまでにない水準の高解像設計によって徹底的に解像性能にこだわり、被写体の細部(高周波)まで精密に描写
高解像度時代のボディの能力を最大限に発揮させるため、G Masterはクラス最高レベルの解像性能を目指し、従来よりも高い設計基準を設けて開発しています。
たとえば、50本/mmのMTF曲線のように従来の周波数に加えより高い周波数の性能基準も設けています。
こうした妥協のない取り組みが、高精細な被写体やシーンでも画像の隅々まで高いコントラストを保つ要因のひとつとなっています。
新開発の超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズを含む計3枚の非球面レンズを効果的に配置し、絞り開放からシャープな描写を実現
G Masterの優れた解像性能を支えるキーデバイスのひとつが、諸収差を効果的に補正する新開発の超高度非球面XA(extreme aspherical)レンズです。
研磨が非常に難しい形状の非球面レンズの表面を、0.01ミクロン単位という従来よりも高い精度で管理し、非球面レンズで発生しやすい輪線ぼけを大幅に低減することで、美しいぼけ味を損なうことなく高い解像感を実現しています。
また、シミュレーションソフトを進化させ、設計から製造までの工程で起こりうる問題をあらかじめ可視化し、排除することで高水準の設計を維持しています。
たとえば、従来の反射率だけでなくコート材質や構成を加味して、ゴーストの強度や色味をより完成品での発生に近い状態でシミュレーション。
これにより、ナノARコーティングをはじめとするコーティングの最適な配置を可能にしています。
ナノARコーティング採用により反射を抑えたヌケの良い描写性能
ソニー独自のコーティング技術であるナノARコーティングの採用により、逆光時に発生しやすいフレアやゴーストの発生を軽減。
コントラストが高く黒が締まったヌケの良いクリアな描写を安定して得られるため、多様な撮影状況にあっても本格的な作品作りを楽しめます。
左:ナノARコーティングなし 右:ナノARコーティングあり
ED(特殊低分散)ガラス、スーパーEDガラスが色収差を適切に補正し、被写体を鮮鋭に描写
ED(特殊低分散)ガラス1枚とスーパーEDガラス1枚が色収差を良好に補正し、被写体を鮮鋭に描きます。
また、被写体の輪郭の色づきや、ぼけ像の着色を効果的に低減することにより、自然で美しいぼけ味を実現しています。
高精度で静粛性も備えたダイレクトドライブSSM(DDSSM)を採用。
静止画・動画を問わず精緻なピント合わせが可能
フォーカス駆動には、圧電素子の超音波伸縮運動を用いてフォーカスレンズを駆動する「ダイレクトドライブSSM(DDSSM)」を採用。
大口径のレンズを精度よく動かすことで精度の高いピント合わせを可能にしています。
停止位置精度が高く無駄な動きの少ないDDSSMの採用とAF制御の最適化を行うことで、高速なフォーカス駆動も実現。
静粛性にも優れているため、動画撮影時に駆動音を拾いにくいという利点も備えています。
新開発XA(extreme aspherical)レンズと新たに形状設計された9枚絞り羽根の円形絞りによる、なめらかで美しいぼけ味
球面収差は新開発のXA(extreme aspherical)レンズにより適切に補正。
ED(特殊低分散)ガラス、スーパーEDガラスを効果的に配置することにより、色収差を抑え、着色が少なくなめらかで美しいぼけ味を実現しています。
絞り機構には新たに形状設計された9枚絞り羽根を採用。
開放付近でほぼ真円の美しい円形ぼけを可能にしています。
MFリング、AF/MFスイッチ、フォーカスホールドボタン、ズームロックスイッチ搭載など、プロユースに応える高い操作性
フォーカスリングに新たな機構を採用。
マニュアルフォーカス時の細かいリング操作にもレスポンスよく反応し、精緻なピント合わせをサポートします。
さらに、AF/MFスイッチやフォーカスホールドボタンを搭載し、フォーカスリングやズームリングには気温の低い場所でもリングが回しやすいゴム素材を採用するなど、操作性にも配慮しています。
また、フード取り外しボタンやズームロックスイッチの搭載により、携行時の不用意なフード外れやレンズの自重で鏡筒が伸びることを防ぎます。
防塵防滴に配慮した設計
従来のシーリング対応に加えて、レンズマウントゴムリングを採用。
カメラ本体との連結部の防塵対応を強化し、タフな撮影環境下での使用にも十分耐えられる信頼性を確保しています。
※ 防塵・防滴に配慮した構造になっていますが、ほこりや水滴の浸入を完全に防ぐものではありません
レンズ構成図
MTF曲線